靴下感覚
小さな頃からの習慣で家に帰るとすぐに靴下を脱ぎます。朝外出してから一日、靴を履きっぱなしで帰宅してからも蒸れた靴下のままでいることが嫌いで、玄関で靴を脱いだら、そのまま玄関で靴板を脱ぎます。靴下を脱ぐと、開放感があり気持ちが良いのですが、フローリングの部屋を裸足で歩くと、足裏の汗や油で足型がつきます。拭き掃除をした後などは特に奥さんに注意を受けます。小さい頃、畳の部屋で育った僕には部屋でルームシューズを履くという事に慣れていませんでした。加えて、スリッパに対してのイメージとして、
・歩きにくい
・蒸れる
・衛生的でないイメージ
といった先入観もあり、フローリングの汚れは気になってもスリッパを履くという暮らしに少々抵抗がありました。とはいえ、フローリングの汚れは気になるもの。やはりスリッパを履く暮らしにしようと、奥さんのスリッパ探しが始まりました。毎日使うものなので、履きやすいのはもちろんのこと、お気に入りのものであって欲しい。ルームシューズへの先入観を払拭してくれるものはないか。奥さんが探しあてたのが、Houseマスミツケンタロウさんの革スリッパです。革、金属、紙、木など様々な素材で生活道具やアートを制作されている造形作家・マスミツケンタロウさんの作品です。その作品のほとんどが手作業による制作とのことです。「靴下の少し上」というイメージで作られています。作りはシンプルでアッパーと革底の2つのパーツで構成されています。2つの革のパーツが丁寧に、しっかりと縫製されています。アッパーの革は1.5mm、底は2.5mm程度の厚さでとても薄くて軽いです。かかとの部分に穴が空いており、革紐で繋がった状態で販売されています。色はレンガ、ブルーグレー、イエローオーク、ダークグレー、ホワイト、カーキグリーンの6色展開です。子供用もあるようです。
シンプルでスタイリッシュ。手作り感に愛着がもてます。
我が家は現在のカラーラインナップにはないブラックを購入し、以降10年弱使用しています。来客用、ストックとしてダークブラウンも購入しました。まず、そのルックスに一目惚れです。購入時の革紐で繋がれたスリッパは、壁に掛けるとアートさながらにシンプルでおしゃれな佇まいです。スリッパなどの生活雑貨は選択を一つ間違えると、生活感がありありと出てしまいます。さすが、アート視点でのものづくりをされている作家さんならではの洗練されたスリッパです。そのまま、オブジェとして飾っておきたくなるスリッパですが、そうはいきません。薄い作りなので、とても軽くて履きやすい。購入時は薄いながらもしっかりとしていますが、履くたびにさらに柔らかくフィットしていきます。足も疲れません。履くたびに「靴下の少し上」感覚になっていきます。革製なので夏は裸足にひんやりと、冬は保温もよく適度の保温性があり、通年で使用できるスリッパです。履くことで革底も汚れていきますが不潔感はなく、革に味が出る、年季が入るといった風合いになります。手作り感があり、丈夫。愛着のある「マイスリッパ」になっていきます。我が家では水洗いをしています。素足で履くものですので、やはり衛生面も気になります。我が家では水洗い(手洗い)、日陰干しを定期的に行っています。水洗いしても形も崩れず、革も硬くなりません。作家さんの意には沿わないメンテナンスかとも思いますので、参考までに。
レザールームシューズ(底なし/受注製作) ¥4,620 税込