二人暮らしの心がけ

私たちが結婚したのは私が30歳、奥さんが34歳の時でした。子供には恵まれず今年で結婚18年目を迎えます。同年代のお互いの友人たちからは、このところ離婚という報告や相談を受けることが出てきました。子供もある程度成長し手がかからなくなった頃、子育てに帆走してきたお互いが、改めて自分自身とパートナーの関係性、また、自分自身の時間を考えみようとした結果なのでしょうか。子供のいない我が家にとっては、子育てについては全く想像もつかず、その苦労も計り知れないことではあります。ただ、子供の存在のためにつながる夫婦関係、そのかすがいが取れた時の夫婦のパートナーシップが崩れることにおいては友人の相談を受けても、また自分自身に置き換えてみても寂しい気持ちになってしまします。夫婦二人で仲良く暮らしていく、我が家の心がけを整理してみました。

 

笑顔と会話

私たちは共働きで、お互いが会社勤め。平日はお互い6時に起床、それぞれが出勤準備をし会社に出かけます。奥さんの帰宅がだいたい17時、私の帰宅が早くて19時、残業などで21時の時もあります。肉体労働ではないものの、やはりお互い疲れて帰宅していますが、常に気にしていることは笑顔と会話です。会社でのストレスはもちろんありますが、帰宅し顔を合わすときは笑顔を心がけています。私の方は、あまり笑顔が得意ではないのですが、特に奥さんはいつもニコニコです。どちらかが不機嫌で無口なだけで、たった二人しかいない空間は、狭い部屋をさらに窮屈な空間にしてしまします。なので、どんなストレスや疲れがあっても、平常心と笑顔を心がけています。そして、会話をたくさんすること。夕食は、私が残業になっても、深夜にならない限りは二人で一緒に囲みます。ビールで晩酌をしながら、その日あった出来事や週末の予定、テレビやニュースの話題でそれが人前では話せないような稚拙な会話であっても、とにかく話をします。会社で嫌だったことや、愚痴であっても、二人で話すことで気持ちが軽くなります。会社や仕事のことは家庭に持ち込まないという方もいらっしゃいますが、どこにも発散できないストレスとなって抱え込んでしまうよりは、一番信頼できるパートナーに話すことで、スッキリとした気持ちになったり、冷静に考え直す自分になれます。

 

ありがとうを言葉に出す

我が家では、家庭での家事のほとんどを奥さんが担っています。僕の役割は仕事をメインとして、家庭においては重いものを持ったり、硬くて開かない瓶詰めの蓋をあけたりといったところでしょうか。なので、奥さんには大変な世話をかけていると思っています。とはいえ、ゴミを出したり、ちょっとした買い出しを頼まれたり、奥さんの指示で動くこともしばしばです。たったの二人暮らしなのでお互いができることを助けあいながら、暮らしていくということです。ここで、心がけていることは「ありがとう」を声に出して言うことです。奥さんが当たり前にやってくれている家事、僕が硬くて開かない瓶詰めの蓋をあけた時、お互い声に出して「ありがとう」と言うことを心がけています。めんどくさい事も終わったあとに「ありがとう」と言われるだけで、嬉しいものですし、めんどうな家事やお使いがきっかけとなって口論になることがなくなります。

 

極力、気前よく

我が家は、決して裕福ではありません。食材や洋服、家具や雑貨に至るまで、すこしだけこだわりを持って、お気に入りのものを購入することにはしていますが、節約もしています。月々の支払い、お金の管理は奥さんに任せており、僕には日々の昼食代として、千円程度の支給。大きなお金の使い道の決済は僕にありますが、あとは奥さんの采配でやりくりをしてもらっています。お互いが欲しいものについては、会話の中で相談し、おのおのが勝手に買うことはありません。そろそろ春物の服が欲しい、新しい食器が欲しい。。どんな服なのか、似合うかどうか、新しい食器はどの作家さんのものが欲しいのか話します。すこしだけこだわりを持って商品を選ぶため、やはり少々高額な場合もあります。会話の中で、少し予算を抑えて安い方と比べて妥協したりもしますが、基本的には、奥さんが選んだ欲しいもの、僕が選んだ欲しいものについてはお互いが気前良く、購入の同意をすることを心がけています。「その服にその値段の価値があるのか?」「その食器は必ず必要なものなのか?」「その飲み会は、出席すべき飲み会なのか?」このような事は、お互い自分自身が一度考えているはず。お互いの感性に制限をかけてしまうことにつながるので全否定的な意見は言わないようにしています。そもそも、お互いが欲しいと思ってプレゼンした事に迷いがある場合は、話してる内にたいてい自ら考え直す結果になります。なので、極力気前良く。「いいね、それ。買ってみよう」が二人のスタンスです。

 

お互いの時間を尊重する

二人暮らしの夫婦なので、当然ながらいつも二人です。空気のような存在でもあり、かけがえのない存在でもあります。何でも話せる、お互いの理解もあるパートナーではありますが、やはりお互い一個人としてのパーソナルな領域があります。お互いがその時間や環境なりを尊重することを心がけています。とはいえ、わざわざ二人で申し合わせて、お互いの時間を作ることはしません。不自然なうえ、二人でいることが窮屈なのかなと疑ってしまうと意味がありません。奥さんが休日に一人で実家に帰省した時、友人との飲み会や旅行の時、お互いが一人の時間を持つことができます。そんなに特別なことがなくても、普通に暮らしていても週に何度かは一人になる時間があると思います。(丸一日とは行きませんが)そんな時にお互いが相手のことを考えて、「今は一人の時間にさせてあげよう」と思うだけで良いと思います。その気持ちはなんとなく伝わります。夫婦といえども、お互いの個性があります。尊重し合う気持ちを忘れない。我が家の二人暮らしのデザインコンセプトです。